日本肺サーファクタント・界面医学会第62回学術研究会
大会長 坂上 拓郎
熊本大学大学院生命科学研究部 呼吸器内科学講座 教授
このたび、2026年11月7日、熊本大学病院くすのきテラスにおきまして、「第63回日本肺サーファクタント・界面医学会学術研究会」を開催する運びとなりました。本学術研究会は、肺表面活性研究を基盤として発展し、界面医学という学際的枠組みのもと、基礎から臨床に至る多様な領域を横断的に結びつける学術集会として継続されております。
生命現象は“界面”における分子・細胞間相互作用によって成立しており、肺ではサーファクタントを中心に、上皮細胞や免疫細胞の連関が呼吸機能と生体防御を規定しています。この理解は呼吸器疾患のみならず、感染症や免疫異常など幅広い領域における病態解明と治療標的の同定に直結する基盤概念であります。
これまで本学会では、サーファクタント関連分子の機能解明やその臨床応用、自己免疫性肺胞蛋白症に代表される疾患概念の確立など、基礎研究の成果を臨床へと橋渡しする知見が報告、討論されてきました。さらに、近年では分子病態に基づく診断・治療の進展により、研究成果が新規治療戦略や創薬へと結びつく機会が増加しており、トランスレーショナルな議論が一層加速しております。
第63回では「トランスレーショナル界面医学」と銘打ち、基礎研究成果の臨床応用に加え、臨床現場で生じる未解決課題を基礎研究へ還元する双方向の知の循環をテーマといたします。これにより、新規バイオマーカーの創出や創薬シーズの発見、さらには既存治療の最適化につながる実践的知見の共有を目指したいと考えています。加えて、次世代を担う若手研究者や臨床医の育成を促進し、将来的な医療イノベーションの基盤形成にも寄与したいと考えております。
開催地熊本の11月はまだまだ秋の盛りであり、馬刺しや辛子蓮根といった定番の食だけでなく、季節を感じることのできるグルメも満載です。学会後には少し足を伸ばしていただければ大自然の素晴らしい景観の阿蘇や天草も控えております。是非、多くの皆様からの演題、またご参加をいただき、会を盛り上げていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
会場で皆様とお会いできますことを、心よりお待ち申し上げております。